令和2年竹田市議会第4回定例会では、住民の関心が高い交通整備や教育政策、財政状況などが議論された。特に井英昭議員が提起した県道庄内久住線の工事進捗に関する質問に対して、建設課長の今澤盛治氏は、バイパス接続から久住コミュニティセンターまでの280メートル区間が令和3年度初頭に供用開始予定であると説明した。この道路整備は市民生活に直結する重要なプロジェクトであり、地域活性化にも寄与すると期待されている。
学校統廃合に関するアンケートでは、井議員がその結果について質問を行い、教育総務課長の後藤惟稔氏が統合を望む意見が多いことを明らかにした。特に久住中の保護者の間では、統合希望が81%という高い割合を示し、その理由としては教育効果の向上が挙げられた。一方、地域コミュニティの維持を希望する声もあり、地域の意向をどのように反映するのかが今後の課題となる。
財政全般についての議論では、井議員が市の公共施設の管理状況について厳しい質問を展開した。特に、竹田市の公共施設が老朽化している中で、維持管理費が今後の市財政に与える影響について強調され、財政課長の吉野文浩氏は、今後の財政運営の厳しさを訴えた。市民の負担を最小限に抑えるためには、効率的な資源管理が必要とされている。
また、渡辺克己議員は市内企業の雇用状況について質問し、商工観光課長の渡辺一宏氏が最新の有効求人倍率を示し、県内及び竹田市の雇用環境がまだ安定していることを報告した。しかし、人口減少の影響が懸念材料であり、今後の雇用戦略に対する注視が必要とされる。
ウェイクボード事業についても議論が交わされた。直入支所長の熊谷芳浩氏は、小中学校の体験学習におけるウェイクボードの役割について触れ、健全育成に寄与する可能性を評価したが、「水質検査が未実施である」点が指摘された。特に、畜産業の影響を受ける地区でもあるため、近日中に適切な水質管理の実施が必要とされている。