令和3年9月9日に行われた竹田市議会の第3回定例会では、地域の教育問題や交通問題が主要テーマとして取り上げられた。
最初に、賀籠六めぐみ議員が不登校児童・生徒への支援体制について質問を行い、現在の不登校の状況を明らかにした。学校教育課長の渡邉早苗氏によれば、竹田市では小学校に10名、中学校に15名の不登校児童・生徒がいるとのこと。これは全国平均と比べると多い数であり、不登校問題は急増している。特に、コロナ禍の影響が一因と考えられている。
賀籠議員は続けて教育支援センター「サフラン」の必要性について訴え、不登校児童への支援体制の強化が必要と主張した。教育長の志賀哲哉氏も、その重要性を認識し、さらなる支援の充実を約束した。市側の具体策として、教育相談やスクールソーシャルワーカーの増員などが挙げられた。
次に池見傑議員が新型コロナウイルスによる地域の影響や飲食店、観光事業所への打撃について言及した。多くの事業所がコロナの影響で収入が減少していることを述べ、その対応策として県の支援金や新たな事業の創出が求められた。市長の土居昌弘氏は観光事業の大切さを強調し、支援策の模索を図るとの考えを示した。
上島弘二議員は地域交通の問題に焦点を当て、特に高齢者や不便な地域での移動手段確保の必要性を訴えた。市は、今後の交通体系の見直しや新たな施策を検討していく考えを示した。
最後に、阿部雅彦議員が里山環境保全と林業振興について議論を展開した。竹田市は天然林と人工林が混在するため、両者のバランスを取りながら、林業振興や環境保全を図る必要があると訴えた。市はこれらを考慮し、新たな林業振興策や地域の特性に基づいた施策の導入を検討していくとの意向を示した。
今回の議事録からも分かるように、竹田市では教育や地域活性化に向けた様々な取り組みが進められており、一つ一つの問題に対して確実な計画を持って進められることが期待されている。