令和2年竹田市議会第1回定例会が、令和2年3月3日に開幕した。今定例会では、54件の議案が上程されることが決定された。
会期は3月26日までの24日間と設定され、市長の首藤勝次氏は議案の概要を説明した。その中で、目を引くのは令和元年度竹田市一般会計補正予算に関する提案である。この補正予算は、歳入歳出ともに9,460万円の増額を見込んでいる。そのため、寄附金が6,960万円、基金繰入金が2,500万円増額する見込みとなっている。
加えて、議案第10号にあたる令和2年度竹田市一般会計予算も大きく取り上げられた。この予算案は、204億7,287万6千円と計上され、前年比で8億567万6千円(4.1%)の増加となっている。予算編成には、「歴史・文化の継承」と「安心・安全な生活を守るまちづくり」など、6つの基本方針が反映されている。
首藤市長は、行政の目指すところを述べた。特に「内に豊かに、外に名高く」という理念のもと、市民が主役となる経済活動の促進を重視し、地域との協働を強調した。商工会議所や地域団体との連携を深めることにより、地域経済の活性化を図る方針である。
重要な見解が示されたのは、「新型コロナウイルス感染症」に対しても、対策本部を設置し、危機管理に関する取り組みを強化していることだ。竹田市においては、未だ発症の報告はないものの、感染防止対策は急務であると強調されている。市民の安全を守る体制の構築が、今後の市政運営において重要な課題となるだろう。
さらに、文化施策も重要視されている。新たに設置される竹田市天空の展望公園の条例や、国指定史跡岡城跡観覧料の徴収に関する案が議題に上がり、観光資源の活用、地域経済の向上が期待される。市長は、今後も地域特性を活かした政策に取り組む意向を示しており、竹田市のさらなる発展に向けた意欲がうかがえる。
これらの議案は、今後の会期中に慎重に審議され、最終的に議決をもって実施される運びとなる予定である。市民の理解と協力が必要不可欠であり、各議員もその重要性を指摘し、議論を進めていくことになる。