令和6年6月7日、午前10時より中津市議会の定例会が開催された。議員たちは、地域の重要課題について議論を交わした。
中でも「企業誘致にかかる工業用地の整備について」の質問が大きな注目を集めた。大内直樹議員(15番)は、半導体関連の雇用創出に向けた新たな工業用地の整備が不可欠であると強調した。これに対し市長の奥塚正典氏も同様の認識を持っており、「国が半導体産業の成長を促進している中、こうした追い風を活かし、工業用地整備を加速させたい」と述べた。
続いて、地震災害の備えに関する質問も挙がった。大内議員は、「感震ブレーカーの設置や夜間でも視認できる看板の導入が必要だ」と強く訴えた。この提案に対し、総務部長の大下洋志氏は、地震火災を防ぐための多様な施策を展開しているが、引き続き効果的な対策を模索していく考えを示した。
さらに、小住利子議員(20番)は高齢者福祉についての質問を展開した。高齢者の生活の質を向上させる取組みや、生活支援の現状と今後の課題を指摘した。健康福祉部審議監の高尾恭裕氏は、地域のボランティア活動やサークル活動を通じて高齢者の活躍の場を提供していることを報告した。
また、環境問題への取り組みも議題となった。小住議員は二酸化炭素削減の重要性や廃油回収の現状について質問。企画市民環境部長の勝見明洋氏は、県内での脱炭素社会推進事業の状況を説明し、再生可能エネルギーの導入を進める意向を示した。
最後に、公共駐車場についても発言があった。松葉民雄議員(21番)は「豊田町駐車場の営業時間延長」を求めたが、建設部長の榎本武氏は人的資源の観点から現状では難しいと回答した。議員たちは、市民の利便性向上に向けた取り組みを引き続き要望した。
今回の定例会では、地域のさまざまな課題が議論され、市民の生活向上に向けた具体的な施策が求められる重要な場となった。これからの中津市の発展に向けた議論が続く中、各議員は市民の声をよく聞き、実行に移していく必要があると考えられる。