令和3年9月27日に行われた中津市議会定例会では、人口減少や高齢化といった地域の課題が議論された。
会議の冒頭、相良卓紀議員が提案した「人口減少、高齢化社会にあって地域が抱えるさまざまな課題の解決に向けての方策について」が主要なテーマとなった。相良議員は、過疎地域の持続的発展計画の重要性を指摘し、特に旧下毛地域の人口減少や高齢化の影響を強調した。また、地域おこし協力隊の活動にも言及し、効果的な地域振興策の必要性を訴えた。相良議員は亡き地域コミュニティへの危機意識を持ち、活発な議論を促した。
その後の自由討議では、高齢者の移動手段の確保が多くの議員から指摘された。公明党の小住利子議員は、高齢者数の増加とその運転免許返納に伴い、適切な移動手段の整備が急務であると述べた。特に、路線バス廃止後の三光地域での取り組みを挙げ、公民連携によるタクシー券の充実が必要と指摘した。他の議員もコミュニティバスの実態に疑問を示し、利用促進のための改良を求めた。
さらに、「抗原検査センター設置について」も重要な議題に上がった。川内八千代議員は、中津市の感染拡大に対処するための専用検査センターの設置を提案し、多くの市民が近隣の宇佐市に移動して検査を受けている現状を問題視した。川内議員は、市民の健康を守るための検査体制の強化が不可欠であると訴え、他の議員も同様の意見を表明した。特に、症状がない市民にも検査を受ける機会を提供する必要性が強く指摘された。
議論の結果、議員たちは各課題に対する具体的な解決策を模索する姿勢を示し、地域の一体感向上に向けて取り組む意義が改めて確認された。今後もこのような活発な意見交換が継続されることが期待されている。