令和2年第3回中津市議会定例会が開会された。
市長の奥塚正典氏は、豪雨災害への対応や新型コロナウイルスに関する行政報告を行った。特に、令和2年7月に発生した豪雨による被害状況について言及し、人的被害がなかったことを報告したが、農地や林道などに多くの損害を受けたという。避難所の運営についても、38か所で最大202世帯、323人を受け入れたことを述べた。
また、新型コロナウイルスに関する取り組みとして、手洗いや換気設備の充実に加え、特別定額給付金の支給が行われたことに触れた。対象世帯の約99.5%に給付が行われ、ひとり親世帯への支援も早期に対応した。
市長は、観光振興策として「ちょい旅なかつ」などのキャンペーンを展開すると発表。これにより市内の商業活動の復興を図る意向を示した。。
議案としては、令和元年度の各特別会計決算の認定が上程された。特に高齢者医療関連の予算や農業集落排水事業について多くの意見が寄せられ、今後慎重な審議が予想される。また議第100号では、令和2年度一般会計補正予算が5億9,655万4,000円の増となり、534億9,597万5,000円となる旨が報告された。
新型コロナウイルス対策基金条例の制定も提案され、これを通じて感染症対策に充てる経費を確保する狙いがあるという。この他、関連条例の改正も行われる見込みで、地域の支援と経済活動の両立を目指す姿勢が示されている。
最後に請願として、耶馬溪町の水路整備に関する請願書が上程された。議長は、この請願を教育産業建設委員会に付託することに決定した。
今後も引き続き、行政と議会が連携し市民生活の充実を図る中津市の動向に注目が集まる。