中津市では、令和4年9月12日に実施された定例会において、市民生活に関わる重要な姿勢が数多く確認された。特に、認知症対策とマイナンバー制度に関する質問が際立つものとなり、地域住民の関心の高い問題であることがうかがえた。
初めに、松葉民雄議員は認知症対策について市内の認知症者数に加え、今後の発病予測や家族信託・成年後見制度の具体的な内容が問われた。福祉部長の上家しのぶ氏は、令和3年度末時点で中津市内の認知症高齢者は約4,600人と推定され、さらに2025年には高齢者の5人に1人が認知症になると予測していると述べた。これに対し、地域としての予防や対策が求められている。
次に、松葉議員はマイナンバー制度についても質疑を行った。具体的には、マイナンバーカードの交付状況や、今後の利活用促進策について問われ、福祉部長の勝見明洋氏からは令和4年8月末現在の交付枚数が約41,928枚であり、全国平均を上回る交付率で推移しているとの報告があった。これは地域におけるデジタル化の進展を示すものだが、さらなる普及促進の取り組みが求められる。
加えて、災害対策においては、大雨時の排水対応について質問が寄せられ、建設部長の松垣勇氏は、特に旧下毛地域においては道路冠水防止策が事前に講じられたと回答した。また過去の経験を踏まえ、洪水時に河川流域の流木対策が継続的に行われているとのこと。市では、こうした自然災害に対する備えが着実に進められていることが強調された。
さらに、アクアパークの利用活用についても質問があり、耶馬溪支所長の髙田悟氏は、豊かな自然を生かした水上スポーツの振興が進行中であるとし、今後も利用促進を図る意向を示した。
また、過疎地域への対策として、福祉部長は、地域挙げての集落支援活動を強化しており、地域住民の生活向上に向けた取り組みが強化されることが強調された。人口減少が深刻な地域において、持続可能な令和の地域づくりが求められている。
各議員の質疑を通じて、さまざまな問題が浮き彫りになったが、市としては今後、特に認知症や災害への備え、地域の福祉といった重要なテーマに対し、更なる施策が期待されている。これにより、住民の生活の質が向上することが望まれ、地域全体としての関心と責任が再確認された。