令和4年6月15日に開催された中津市議会の定例会において、さまざまな重要な議題が取り上げられた。
特に、防災対策に関する質問が多く、相良 卓紀議員は自主防災組織の充実を求めた。市内の382自治会のうち、381自治会に自主防災組織が結成され、組織化率は99.7%に達している。しかし実際に活動を行っているのは約8割、毎年継続しているのは1割に過ぎないとのこと。市は、訓練を通じて組織の実効性を高める必要があると強調され、市も防災士との連携や研修の強化が求められた。
次に、地域包括ケアシステムに関して、小住 利子議員は高齢者の現状と介護保険事業の取り組みについて質問した。高齢者人口が増加している中、要介護認定者数も増加する傾向にあり、医療・介護連携の強化が急務である。この中で、認知症高齢者数も悪化しており、サポーター制度や予防対策の推進が望まれる。
さらに、移動支援策の必要性も示された。現状、公共交通機関の利用が難しい地域において、コミュニティバス、デマンド交通の運行が提案されているが、地域住民のニーズに合ったサービスの充実が求められた。特に高齢化が進む中、移動に関する課題は喫緊の問題とされ、自主防災組織との連携を通じた地域サポートの必要性が強調された。
また、水道事業の持続可能な経営に関する課題も提起され、特に施設の老朽化と耐震化への対応が重要であると議論された。中津市の水道管ネットワークの耐震化状況を確認すると、基幹管路の耐震化率は31.6%であり、全国平均を上回るものの、さらなる対策が求められる。