令和4年6月28日、中津市議会は第2回定例会を開催し、今後の地域社会における祭礼の継承と移動支援に関する重要な議論を行った。
初めに、「コロナ禍での祭礼の継承について」が議題となり、林秀明議員が主導した。彼は、祭りが地域文化の重要な要素であり、コロナによって大きな影響を受けていると述べた。「祭りはその地域の歴史と誇りを象徴するもので、地域の人々はこれを失いたくない」と林議員は発言した。この議題の中で、多くの議員が意見を交わし、祭りの魅力や地域づくりにおける役割について考察した。
恒賀愼太郎議員は、地域の文化を次の世代へと継承する重要性を強調した。彼は、参加した経験が後の世代に影響を与えるとし、「祭りに参加した経験が人生の中で重要な位置を占めている」と述べた。祭りの運営面や参加者の確保が課題となる中、地域の自治会が協力して子どもたちへの教育と活動の場を提供する必要があると意見をまとめた。
さらに、須賀要子議員は自身の経験を交えつつ、祭りが持つ地域の絆を強調した。「祭りは人と人を結びつけ、地域の一体感を育む大切な機会である」と述べ、地域の連携を図る重要性を訴えた。
次に、木ノ下素信議員が提案した「移動支援の仕組みの構築を巡る議論」へと移った。木ノ下議員は、急速な高齢化社会における移動手段の重要性を議論し、「高齢者が地域で安心して生活するためには、移動手段を確保することが欠かせない」と主張した。
具体的には、既存の公共交通の見直しや、市が主体となる移動手段の体系化が提案された。彼は、「高齢者にとって、通院や買い物に行くための移動手段がなければ、生活そのものが困難になる」と警鐘を鳴らした。多くの議員がこの問題に賛同し、NPO法人の活用や、民間企業との連携を通じた移動サービスの拡充を求めた。藤野英司議員もこの点に賛同し、市として移動支援策を強化する必要があると強調した。
議論は多岐に渡り、高齢者の運転免許の更新制度が変わったことに関連して、運転を返納する高齢者が増える中での移動手段確保が急務とされる。また、地域住民の協力を得ながら、柔軟な支援策を検討していくことが求められた。議長の中西伸之氏は、議員全員が一丸となり、市民にとって有意義な交通網を築くことを目指して取り組む姿勢の重要性を再確認した。
今後、中津市が持続可能な祭りや移動支援システムを確立していくためには、議員たちの協力と地域住民の理解が不可欠であると言える。