令和5年9月12日、福岡県中津市議会にて開催された定例会では、7月豪雨災害の影響とそれへの対策について多くの議論が行われた。この豪雨による浸水や冠水被害は甚大であり、大塚正俊議員は具体的な対策の必要性を強調した。家屋の床上浸水の件数や冠水したエリアについて、建設部長の松垣勇氏は、旧中津市内で33か所、旧下毛地域でも16か所の冠水を確認していると述べた。このため、今後の内水氾濫対策が喫緊の課題とされている。
また、大塚議員からは、「トイレ等の排水機能停止対策」として、豪雨による影響を受け、多くの世帯がトイレの水が流れない状況であったことについても言及された。上下水道部長の小川泰且氏は、今回の豪雨で終末処理場の汚水処理能力を一時的に超過したため、逆流が起こったとの報告を行い、今後の改善策を検討する旨を述べた。
さらに、街中での居住促進の計画も話し合われた。奥村一義議員は、立地適正化計画に基づく空き家の現状と居住誘導区域の指定について指摘し、今後の施策において、より具体的な誘導策が求められた。建設部長の松垣氏は、居住誘導区域内の空き家数が1092件であることを報告し、今後の取り組みの重要性を認識していると強調した。
新型コロナウイルス感染症の状況に関して大塚議員は、現在の感染者数の公表方法と過去のデータとの比較の透明性を求めた。健康福祉部審議監の高尾恭裕氏は、県が提供する情報を基に、感染者数の定期的な発表を行うと約束した。
フッ化物洗口の安全確保では、教育長の古口宣久氏が、研修を受けた教員やボランティアの関与を報告し、安全な濃度の確認を行った上で再開する意向を示した。