令和5年9月13日に開催された中津市議会では、一般質問を通じて地域のさまざまな課題が議論された。特に、視覚障がい者のための環境づくりや防げるがんへの対策、安心できる子育て環境の整備に関する問題が取り上げられた。
公明党の小住利子議員は、視覚障がい者が情報を取得する現状について指摘。点字市報や音声市報の取り組みが進められているものの、全ての視覚障がい者が情報を適切に取得できているわけではないと強調した。また、音声コードの必要性についても言及し、今泉俊一健康福祉部長は、その検討を約束した。
がん対策では、HPVワクチンの接種率とがん検診の受診率が低い現状を指摘した。小住議員の質問に対し、今泉部長は接種率向上に向けた取り組みを紹介。具体的には、キャッチアップ接種の周知を行っており、告知方法の工夫を図っている。
子育て支援については、伴走型相談支援の現状が報告された。初期段階から継続的な支援を行う取り組みで、今後も強化が期待されている。また、産後ケア事業の実施状況も明示され、必要な支援が強化されていることが述べられた。
次に、東九州新幹線に関する議論も行われた。「山影智一議員」はこの実現に向けての進捗を問うた。市長は過去の要望活動について振り返り、今後も積極的に取り組む姿勢を示した。開通による交通インフラの整備が急務であることが確認された。
さらに、豪雨災害については、渕野真己議員が被害状況や復旧計画の進捗を問うた。市の総務部長は、復旧作業の進捗や課題について詳しく答弁。今回の豪雨災害では、地域ごとに被害が異なることから、それに合った復旧策が必要であると報告した。
また、最低賃金引き上げにも言及され、中小企業への支援が求められる声が上がった。市が発注する工事に影響を及ぼす恐れがあるため、しっかりとした対応が求められている。
結局、この議会は、視覚障がい者のための環境づくり、防げるがんへの対策、子育て環境整備など、地域のための重要な施策に焦点を当てた。市としても、住民のニーズに応えられる取り組みを着実に進めることが期待される。