令和3年3月23日に開催された第1回中津市議会定例会では、多くの議題が取り上げられた。
議長の山影智一氏が再開を宣言。その後、各委員長からの委員会報告が行われ、議第10号「令和3年度中津市一般会計予算」に関する質疑が続いた。
予算案について、社会福祉・公共交通の改善である議第10号に対して多くの質疑が寄せられた。大塚正俊総務企画消防委員長は、「地域公共交通事業のニーズ分析に関するアンケート調査を行い、移動手段を必要とする市民の意見を整理する方針を示した」と述べた。一方、藤野英司議員は、交通の便が悪い地域の市民への配慮の必要性を強調した。
また、消防費に関連するネットワーク機器設定・設置のための高額な委託費についても質疑があり、恵良嘉文消防本部消防長は「この委託費は、平成26年度に導入した消防指令システムの更新に伴う費用である」と明言した。それに続いて、職員給与について男女の比率や賃金格差の問題が取り上げられ、採用条件の性別要件を撤廃し、職責に応じた処遇を考慮することを市側が確認した。
続いて議第49号「中津市監査委員の選任について」が上程され、即時全会一致で承認された。議第50号では、議会規則に関する改正が行われ、スムーズな議会運営を目的とした意見が交わされた。
意見書第1号では、日本政府に対する核兵器禁止条約への参加を求める提案があり、多数の賛同を得ることができなかった。一方、これに対し賛成でした意見は、「国としての核抑止の重要性や、課題を解決した上での行動が必要」といった趣旨のものであった。
決議第2号において、議第42号「廃棄物処理及び再利用に関する条例」の附帯決議が採択され、現在の社会経済情勢を考慮しつつ、住民負担を考慮した施策を求める内容となった。
また、会議では新たに選任された中西伸之議長が、今後の議会運営への意気込みを述べ、議会の結束を強調した。議長辞任の山影智一氏の挨拶では、議会の運営に対する感謝の意が述べられ、これまでの成果が報告された。今後、議会の議題で市民の声をより反映させる努力が求められることとなった。