令和3年9月7日の中津市議会定例会では、議員から新型コロナウイルス感染対策に関する代表質問が行われた。
日本共産党の川内八千代議員は、感染急拡大の状況を受け、市民の命を守るための具体的対策を求めた。特に、抗原検査やPCR検査の拡充、以及び子どもの医療費助成の拡充を強調した。
議員は、県内での急増する感染者数を踏まえ、迅速な情報提供と対策の必要性を訴えた。また、学校給食費の無償化や、公立教育施設の整備も要望され、将来の中津市を見据えた計画の強化が必要との意見が多く寄せられた。川内議員は「地域全体の健康を保つための投資が今求められている」と述べ、特に教育分野での支援の重要性を強調した。
市長の奥塚正典は、コロナ対策として現在進めているワクチン接種の状況を報告し、9月5日現在の接種状況を説明した。高齢者や医療従事者らへの接種が進みつつある一方で、12歳からの接種も順次開始していると述べた。この接種計画が市民の健康を守る一助となることを期待している。
また、高齢者福祉や障害者福祉に関しても、奥塚市長は「地域での生活支援を強化し、安心して暮らせる環境づくりを進める」と述べた。これに伴い、施設の整備やサービスの拡充に関する施策を引き続き進める考えを示した。特に、コロナ禍における社会的な孤立の防止策として、地域での支え合いの重要性を強調した。
一方、災害対策においても、奥塚市長は「災害時の避難所の充実と地域コミュニティの結束が今後の課題」とし、避難者の受け入れ体制の見直しを行う旨を述べた。また、地元漁業者への補助や支援が進められていることも報告し、地元経済の活性化にも寄与する方針を示した。
特に、各種施策の推進には財源の確保が不可欠であり、健全な財政運営との両立を目指すことが求められている。今後のアフターコロナ社会に向けても、持続可能な経済状況を保つため、市が一丸となって取り組んでいく姿勢が強調された。
最後に、川内議員は、「市民の声をもっと反映させる取り組みが必要だ」とし、今後の市政運営に対する市民参加の重要性を訴えた。