令和6年3月定例会が開催され、市議会では市民の生活に直結する多岐にわたる議題が取り上げられた。
議題に含まれる養育里親制度について、相良亜寿香議員は現在の利用状況や課題について尋ねた。健康福祉部長の今泉俊一氏は、ショートステイ事業や養育里親の利用が進まない現状を説明した。令和4年度の実績として、宿泊を伴うショートステイが61件、トワイライトステイが73件あったことを述べた。また、里親の高齢化が問題であり、横の連携を深めた啓発活動が必要であることを強調した。
ごみ問題については、川内八千代議員からも質問があった。企画市民環境部長の勝見明洋氏は、指定ごみ袋の料金設定がごみの減量において重要な役割を果たすと述べた。中津市では家庭系ごみの排出量を令和4年度に削減するため、1人1日のごみ排出目標を24%に定め、分別徹底を呼びかけている。また、他市との比較で、分別されたごみの有料化の結果、地域の環境意識の向上が期待されているとした。
観光事業については、相良議員がインバウンドを意識した取り組みを求めた。産業経済部長の柳友彦氏は、中津市の観光案内看板の整備状況や、体験型観光の推進について説明した。特に、観光ボランティアガイドの存在を挙げ、さまざまな取り組みが地域と連携して進めていると述べた。また、国内向けや外国人向けの情報提供の重要性も強調された。
災害対策について、小住利子議員は女性の視点を取り入れた避難所運営の案を提示した。総務部長の大下洋志氏は、避難所におけるプライバシー確保や女性特有のニーズにしっかり向き合っていると説明した。今後も避難所環境の向上に向けて教育と訓練を進める意向が示された。
さらに、高齢者の生活支援については、介護保険料と後期高齢者医療費の現実に触れ、今後の軽減策を検討する必要性が語られた。川内議員は、特に買い物難民への支援として、移動販売車やタクシー券の利用拡大を提案した。