令和2年3月10日に開催された豊後高田市第1回定例会では、新型コロナウイルスの感染症対策や財政状況、旧香々地庁舎の活用法など重要なテーマが議論された。
議長の河野徳久氏は会議を開会し、議員の指名も行った後、於久弘治議員が一般質問を行った。質問の中で於久氏は、新型コロナウイルス感染症の広がりに対する市の対策について取り上げた。新型コロナウイルスがもたらす影響は市民生活に恐れを抱かせており、於久議員は「市民の安全を守るため、早急な対応が求められる」と述べた。
佐々木敏夫市長は回答の中で、市の健康危機管理対策が行われていることを強調し、初期対応として市健康危機管理対策室を設置したことを説明した。さらに、各種情報を市民に対して発信している様子も披露した。市のホームページや市民チャンネルなどを通じて最新情報を提供していることを、於久議員は評価した。
また、於久議員は市の財政状況についても質問を行った。具体的には、他の市町の財政状況との比較を踏まえて、本市の経常収支比率や財政調整基金の状況を明らかにしてほしいと指摘した。市参事兼財政課長の飯沼憲一氏は、豊後高田市の経常収支比率は94.8%であり、今年度の予算も適切であると説明した。また、本市の財政調整基金についても高い水準を保っていることを伝え、今後の財政見通しにも言及した。
さらに、旧香々地庁舎の活用についても議論され、利用希望者があることを報告した。一方、地域サロンの設立状況や視覚障がい者支援についても質問が上がった。特に、視覚障がい者を支援するための新たな福祉用具の導入について、教育長の河野潔氏は今後の動向について期待感を示した。
会議は、最終的に全ての議題が収集し、参加議員の意見交換を経て閉会された。新型コロナウイルス対策を中心に、さまざまな市民生活に関連する重要な課題が提起されたことが特筆すべき点であり、市民の安心・安全に向けた取り組みが今後も求められる。