豊後高田市の第3回定例会が令和3年9月9日に開催され、新型コロナウイルス対策や地域のインフラ整備など重要な課題が議論された。
まず、新型コロナウイルスワクチン接種についての進捗が報告された。佐々木敏夫市長は、「現在、ワクチン接種の思いがけぬ効果を見せており、特に高齢者や若者層において接種状況が改善している」と述べた。接種率は全国平均を上回っており、市民の健康を守る取り組みが進められている。
さらに、土谷信也議員が東九州自動車道へのアクセス道路に関して質疑を行った。土谷議員は「本市の経済活性化には、アクセス道路の整備が不可欠である」と強調した。市長は、「東九州自動車道の開通により、地域の交通網が飛躍的に向上し、物の流れが改善され、経済交流も促進される見込み」と述べた。しかし、現状では一部のアクセス道路が立ち遅れている事実も認められ、「国道や県道の改良が急務である」と課題を指摘した。
次に、土谷議員が市内防犯カメラ設置状況について尋ねた。市民課長の黒田敏信氏は、「現在、公共施設や教育施設に計78台の防犯カメラが設置されており、さらなる設置計画が進行中である」と回答した。また、企業や個人による防犯カメラの設置に関しては、「個人情報保護の観点からガイドラインに基づいた適正な管理と運用を求めている」と述べた。
その後、議会では教育委員会によるいじめ問題の捜査結果も話題となった。井ノ口憲治議員は、「調査報告が出た後も、西日本全体でコロナ禍による健康リスクが続いており、地域住民の心のケアも重要である」と危機感を表した。教育長は、「特に、SOSの発信能力を高める取り組みを進めている」とし、今後も的確な情報の周知を図る方針を示した。
最後に、今後の議会の様子について、北﨑安行議長は、「市民の安心と安全を守り、発展のための提案を真摯に受け止めていく」と締めくくった。