令和元年9月6日、豊後大野市議会定例会が開催された。主なアジェンダには、清川診療所の移転統合や神楽会館周辺の駐車場整備、医療機関との連携が含まれている。
清川診療所が来年夏頃に三重町の三重東クリニックに移転統合されることに関して、地域住民からは不安の声が上がっている。穴見眞児議員は、清川町から医療機関が消えることの影響について市の説明責任を求めた。市民生活課長の隈田原勇次君は、診療所の経営努力があったことを評価しつつ、関愛会の経営判断により、移転はやむを得ないとした。
さらに、清川診療所の移転後、市民病院のサテライト的な運用が可能かとの質問には、病院事業管理者の木下忠彦君が、医師や看護師が確保できず、採算性も課題であるため、安定した運営が難しいとの見解を述べた。穴見議員は、今後も医療機関が少なくなる地域住民の安全を確保するために、行政の真剣な対応を求めた。
また、神楽会館周辺では支所や道の駅との連携を強化し、地域のにぎわい創出を狙っている。今後の駐車場の整備計画については、清川支所の工事後に市有地を活用し、区画を見直して整備を行う方針が示された。一方で、議員は駐車場の数量が不足している現状に懸念を示し、広いスペース確保の必要性を訴えた。
さらに、穴見議員は地域の文化財に対する保護・展示の重要性についても言及し、神楽会館内での地域資源の活用に期待を寄せた。市側担当者も協力的な姿勢を示し、地域活性化に向けた取り組みを進めていく意向を表明した。議会では地域医療の未来や文化財保護についての理解が進み、共に地域の将来を見据えた取り組みが必要であることが共有された。