令和5年第3回豊後大野市議会定例会が、9月29日に開かれ、市の重要な決算認定に関する議題が審議された。
今回の会議では、認定第1号から第10号までの10案件が一括で審議され、いずれも賛成多数で原案通り認定された。具体的には、令和4年度の一般会計歳入歳出決算や複数の特別会計の認定が行われた。議長の田嶋栄一君は、各議案に対して討論はないとの確認後、迅速に採決を行った。全ての議員が賛成し、認定は無事決定した。
続いて、豊後大野市火災予防条例の一部改正案が審議された。総務常任委員会の佐藤昭生委員長は、「規定を整備する必要があるため、改正を提案した」と報告。質疑は特にないまま、全会一致で可決。次に進むと、工事請負契約の締結についての第66号議案もスムーズに採決され、賛成多数で可決された。
インボイス制度についての請願も議題となった。業者の負担軽減を求める意見が相次ぐ中、委員はその実施に伴う影響を心配する声もあった。後藤雅克議員は「インボイス制度は不公平感を解消する手段でもある」との立場を示した。一方で川野辰徳議員は、地域の中小企業への影響を懸念し、実施延期を求めた。この内容は、最終的に不採択となった。
さらに、健康保険証廃止に関する請願も討議され、こちらも不採択とされた。議員たちは、マイナンバーカードとの統合に関するメリットとデメリットを取り上げたが、最終的には市民への負担を考慮し、現行制度を維持する方針が強調された。
最後に、令和5年度の補正予算についても採決が行われ、総じて可決される結果となった。
今回の定例会では、地域経済の活性化を図るさまざまな議案が可決され、豊後大野市の将来に向けた期待が寄せられた。市長の川野文敏君は「市民のニーズに応える予算を確保し、今後も市の発展に貢献していく所存です」と述べ、閉会に至った。