令和5年6月、豊後大野市議会の定例会が開催された。
議題には、職員人材に関する改善策や、AIの導入方向などが含まれ、特に注意を引いたのはエイトピアおおのの改修工事と森林管理策についてである。
まず、後藤 雅克議員が、「豊後大野市職員の人材について」質問を行った。日本全体での人手不足が最も深刻な中、退職者が増加していることが懸念されている。阿南 博和総務課長は、令和4年度の退職者数が48人で、この中には消防本部や市民病院の職員が含まれることを明らかにした。さらに、精神的な健康や職場環境の改善策も言及された。
次に、條本 大市長はチャットGPTをはじめとするAIの活用について答弁した。市はまずは限定的な範囲での導入を予定しており、セキュリティ面やプライバシー問題への対策を強調した。AIの利点とリスクについて、その両方に慎重に対応していく必要性を述べた。
さらに、エイトピアおおの改修工事については、河室 晃明まちづくり推進課長が説明した。工事にかかる費用は約10億円超とされ、大規模な改修が計画されている。工事は今年度から来年度にかけて実施される見通しで、訪れる市民や観光客にとって魅力的な文化スペースを再構築することが期待されている。
また、森林管理については、関屋 隆農林整備課長が詳細を述べた。市内の森林総面積は約74%を占めており、適切な管理が求められている。特に、災害に強い森林づくりの必要性が述べられ、間伐等の適正管理策が進められている。これらの取り組みが未来の森林資源の保護につながることが期待されている。
さらに、シニア世代へのスマホ活用の支援制度についても話題となり、岡部 司社会教育課長が講座の実施状況を報告した。多くの高齢者が参加し、若者世代とのつながりを図ることが重要であると認識された。
このように、多様なトピックが議論された議会であったが、特に市民の生活に直結する人材確保や文化事業の充実が強く求められていることが分かる。