令和元年第5回妙高市議会定例会が9月5日、開かれた。
議事はまず、会議録署名議員の指名からスタートし、続いて一般質問へと移った。
村越洋一議員(妙高クラブ)は、交通安全対策について議論を呼びかけた。
特に高齢ドライバーによる交通事故の防止策を強調し、「健康長寿社会において高齢者の運転免許保有者が増加しており、また買い物弱者の問題への対応が急務である」と述べた。
市長の入村明氏は「高齢者向け交通安全教室や免許返納促進のための取り組みをしている」と応じた。さらに、「運転免許返納後の支援策として、生活交通手段の確保が重要で、市民との協力を基に取り組んでいく」との意向を示した。
続いて、村越議員は「スマート自治体や官民共同の課題についても取り組むべき」と提言した。いわゆるソサエティー5.0の進展と共に、行政効率化を図るための新しい技術導入が必要とされる中、市は「未来技術の導入を進め、みんなに優しい街づくりを推進していく」との意向が示された。
また、鳥獣被害防止策も話題に上った。イノシシやニホンジカの被害が農作物に及ぶ中、市長は「捕獲活動の活性化を図り、その肉を地域振興につなげる」との考えを述べた。その中で、「特に猟友会との連携が必要」と強調され、捕獲数の増加を見込んだ施策を進める姿勢が示された。
新図書館の建設については、ユニバーサルデザインを取り入れる意義が語られ、全ての市民が利用しやすい施設づくりが必要との認識を共有した。市長は「新たな図書館建設において、視覚や聴覚に配慮したサービス、また地域のニーズに応じた資料の充実を図っていく」との考えを示した。
最後に、観光誘致についても言及され、市長は「訪日外国人観光客の増加に向けた取り組みを強化し、地域資源を最大限に生かした戦略を進める」と語り、経済政策との連携を図る意向が示された。
公聴的な施策の合意形成を図りつつ、地域のニーズに応える行政施策の重要性が改めて確認される会議となった。