上越市議会は令和6年6月に開催された定例会で、議案第87号の補正予算を審議しました。補正予算は、特に農業や子育てに関わる支援を強化する内容となっています。
最初に取り上げられたのは、農政に関する議題です。農業振興資金融資制度において、農業者の声を反映した内容の充実が図られています。中川幹太市長は、昨年度の高温と渇水の状況を踏まえ、農林水産業者への迅速な支援が重要であると強調しました。具体的には、ポンプ購入や燃料費のサポートが含まれています。このようなサポートは、自然災害への備えとして位置づけられており、農家の経営維持に寄与することが期待されています。
次に、木造住宅の耐震化支援事業が注目されました。これは高齢化社会において、特に老朽化した住宅にお住まいの方々への支援です。宮﨑恵子こども・子育て部長は、耐震診断の実施状況を報告し、97件の申し込みがあったことを明らかにしました。しかし、改修工事へのつながりが乏しいことが懸念されています。また、耐震改修の必要性にも触れ、地域全体での取り組みが求められることを訴えました。その中で、特に重視されるべきは、住民が安心して暮らせる環境づくりであり、そのための教育・広報活動が不可欠であると指摘されました。
最後に、上越市のまちづくりに際し、新幹線周辺の開発計画についても取り上げられました。市長は、この地区が将来的に発展するポテンシャルを持っていることを認識しつつも、慎重な姿勢を崩していないとの印象が強く残ります。議員や市民からは、より積極的なプロジェクトの展開や、他市の成功事例を参考にした施策が求められています。このように補正予算審議の中で、行政は市民の声をしっかりと受け止める必要があるという意見が多く挙がっており、今後の政策形成において、横断的かつ協調的なアプローチが求められています。