令和6年第4回上越市議会定例会が開催され、重要な二つの請願が議題に上がった。請願第2号は、健康保険証の存続を求める内容である。賛成者は、医療機関での事務的負担が増し、マイナンバーカードとの統合に対する市民の不安を指摘した。具体的には、申請漏れによる無保険問題や、疾病の際の医療アクセスへの影響が懸念されている。反対者は、マイナ保険証がもたらすデータ連携による医療の質向上を強調した。
特に、医療現場では従来の保険証で問題なく運用されていたため、新制度への移行に対する抵抗感が強いとの意見もあった。
次の請願は、防災計画見直しに向けた有識者検討会の設置に関するものである。この請願には、原子力事故や地震などの複合災害時における避難対策の検討を強化することが求められた。
賛成者は、過去の地震や災害を考慮に入れ、より実効性のある防災対策が必要だと強調した。特に、地域特有の問題を反映させるために、幅広い専門家を招いた公開の場での議論を求める声が聞かれた。反対意見としては、現時点で検討会が設立されていることから、もう少し様子を見てから判断する余地があるとの立場が示された。