令和2年12月8日、妙高市議会の第8回定例会が開催された。主な議題には、地域の課題に対する一般質問が中心に取り上げられた。
最初に発言した宮崎淳一議員は、鳥獣被害対策について質問を行った。彼は、野生動物の影響による農作物被害について具体的な数字を示しながら、国や県の支援状況を踏まえて、妙高市での対策の強化を呼びかけた。特に、捕獲頭数の増加傾向にあり、地元住民の安全を守るため、具体的な施策の実施が要求された。
次に堀川義徳議員は、小・中学校の在り方について発言し、現在の少子化の推移と今後の学校統廃合の形について強調した。彼は、過去の統廃合が地域のコミュニティに与えた影響や、生徒数減少に伴う教育環境の変化についても触れ、地域住民との協議を重視する必要性を訴えた。
その後、阿部幸夫議員は、日本版DMOの登録要件について質問した。この中で、地域資源を最大限に活用した観光開発の重要性を強調。また、有害鳥獣の広域駆除対策についても言及し、地域間連携の必要性を問いかけた。さらに、相談機関としての役割を強化し、市内の狩猟者不足に対する施策も提案された。
霜鳥榮之議員は、危機管理体制について厳しい意見を述べた。特に任期付き専門職の設置や、退職自衛官を新たな危機管理監として採用する必要性を訴え、災害への準備体制が不十分である現状を憂慮した。
最後に、植木茂議員は地域担当職員制度の導入と旧関山宝蔵院庭園の整備状況について質問を行った。地域の観光資源としての旧関山宝蔵院庭園の重要性を示しつつ、周辺設備の整備状況や地域との連携を再確認する必要性を訴えた。
会議では、各議員が重点的なテーマについて真剣な問いかけを行い、妙高市の課題解決に向けて活発な議論が繰り広げられた。市の行政運営に対する地域との結びつきや連携の重要性が再認識された会議であった。