令和3年第5回妙高市議会定例会では、様々な重要なテーマが取り上げられ、市民生活に密接関連する課題に対して意見が交わされた。
まず、天野京子議員は「生理の貧困問題の解決」について言及された。今年3月には「生理用品の無償配布」が実施され、高い評価を受けていることを報告した。一方で、制度の持続的施策を強調し、特に防災備蓄品の生理用品を市民に寄贈する仕組みの構築を提案した。入村明市長は、フードバンクを通じて生理用品の配布を続け、根本的な問題解決に向けた支援が必要と述べた。
次に、犯罪被害者支援に関する条例の制定が議論された。天野議員は新潟県の「犯罪被害者等支援条例」を根拠に、妙高市でもこのような条例を制定する必要があると指摘した。入村市長は、この件については、県との連携を図りながら方針を検討していくと応答した。市長はまた、支援を受ける地域住民の状況に応じた適切な対応の必要性も強調した。
さらに、男性の育児休業取得促進の必要性も議論された。宮崎淳一議員は、育児休業の取得率が低い現実を指摘し、父子手帳の導入や育児休業取得のための広報活動を推進することを求めた。市長は、男性の育児休業を支援するための取り組みを続ける方針を示した。
さらには、中山間地域の農業の持続可能性についても深く議論された。堀川義徳議員は、農業従事者の高齢化や後継者不足が進行している実情を挙げ、地域全体として農業を支える仕組みを整備する必要があると訴えた。市は農業支援政策を見直し、地域資源を有効活用するための取り組みが求められている。
また、米価の下落に関する問題も取り上げられ、市長は市場の需給バランスの重要性を再確認した。それに対し、議員たちは安定した経営を支えるための手当てを求めた。
全体を通じて、議会では、妙高市における多様な社会的課題に対する対策を講じ、有為な地域社会を目指す姿勢が見受けられた。今後も、男女共同参画、農業、福祉など、幅広い分野における市政運営が求められると考えられる。