令和3年6月7日、上越市議会が定例会を開会した。
主な議題の一つは、今年の大雪や融雪等による被災状況への対応を含む補正予算についてである。こちらの補正予算案は、令和3年度上越市一般会計において歳入歳出予算総額に3億7,793万円を追加し、941億664万円となる見込みだ。
村山秀幸市長は、公共施設や農地、林道、市道の復旧工事に要する経費を増額する旨を説明した。特に、雪害によって被災した耐震化を推進するための工事には、約2億7,246万円が必要となるという。これには、上越市柿崎屋内水泳プールの屋根の復旧工事に仮に1,688万円が必要であり、さらには農地における地滑り被害の復旧に向けた計上も行う。
また、市長は新上越斎場の整備に向けた債務負担行為を設定することも提案しており、亡くなった田中聡議員の功績にも心からの哀悼の意を表した。議会内では彼の誠実さと将来性を強調する声も多かった。石田裕一議員の追悼演説では、田中議員との交流や思い出が語られ、議員たちの心を打った。
質疑の中で、杉田勝典議員は今回の補正予算の詳細に関し、農道や市道の復旧に対する予算がどのように計上されているかを問いただした。具体的な補正の必要性やその後の進捗に関する報告の重要性が指摘され、継続して透明性をもった報告が求められた。
さらに、議案第47号の上越市固定資産評価審査委員会条例の改正提案に関する質疑もあり、行政手続のデジタル化に向けた動きに対して疑問が出された。押印手続きの見直しにより早急に手続きが簡素化されることが期待されており、今後も市民への積極的な周知が求められるだろう。
議会は当日の日程のすべてを終了し、開催後のさらなる慎重な審議が期待される。市長、そして議員たちは今後の政策推進に注力し、上越市の発展に貢献する意気込みを見せている。