令和2年第5回上越市議会定例会が令和2年9月3日に開催され、様々な議案が審議された。
特に注目されたのは、令和元年度上越市一般会計歳入歳出決算認定についてと、令和元年度上越市国民健康保険特別会計歳入歳出決算認定についてである。
橋爪法一議員は、議案第86号の決算認定に関連して広島平和記念式典への中学生派遣事業について質問した。彼は、この事業が中学生に平和の重要性を認識させる目的で実施されていることを指摘し、派遣人数の減少に対する市の総括の一貫性に疑問を呈した。市長の村山秀幸氏は、過去の派遣が市民報告会を通じて体験を共有し、多くの共感を生んだことを強調し、更なる活動の発信力向上を目指すと述べた。
議案第99号に関しては、令和2年度上越市一般会計補正予算が取り上げられ、新型コロナウイルス感染症への対応が効率的に進められ、追加の経済対策が実施される方向が示された。市長は、国の支援に対して市独自の施策を早急に実施してきた経緯を説明し、補正予算の全体額が241億円に達すると述べた。
さらに、鳥獣被害に関連する問題も提起された。特にイノシシによる水稲被害が増加しており、高橋一之理事は捕獲強化や環境対策の取り組みを強調した。圃場への電気柵の設置が、実施地域の住民にとっての重要な支援となっていることが報告された。
また、斎場整備事業に関するアドバイザリー業務委託についても質疑が行われ、専門的な知見を持つ業者による評価と選定の必要性が確認された。市はこれに向けて必要な業務の仕様書を整備することを明言した
議案はそれぞれ、所管の常任委員会に付託されることとなり、議会の審議が進む中で、財政の健全化や市民サービスの向上に向けた一層の取組が期待されている。