令和元年第4回上越市議会定例会が開かれ、一般質問が行われました。特に、田中聡議員による高齢化社会における町家の現状と課題に関する質問が注目されました。
田中議員は、高田の歴史的な町並みの価値を述べ、町家や雁木の保存、活用の重要性を強調しました。また、「古い町家に対する市の支援が必要だ」と提言しました。町家は魅力的な地域の資産であるが、空き家や店舗の増加が問題視されており、街の魅力を損なう可能性も指摘されています。
市長、村山秀幸氏は、町家の重要性を認識し、若者と地域の交流を通じての活性化を図る方針を示しました。シェアハウス大町の取り組みなど、地域住民の参加を促す事例を挙げ、「町家の魅力を伝えることが必要」と述べました。
さらに田中議員は、高齢化が進む中の町家の生活環境の改善についても質問しました。古い町家が高齢者にとって住みにくい状況が増えていることが懸念されているため、住宅改修や支援制度の整備が必要となるでしょう。市長は、既存の住宅リフォーム促進事業を活用する考えを示しましたが、古い町家に特化した支援策は現時点でないことも明らかにしました。
田中議員は、次に買い物弱者対策の重要性を取り上げました。特に郊外の大型店舗が進出し、地域の商店が撤退する中での買い物環境悪化が問題視されています。市長は、これまでの買い物支援策を振り返りつつ、さらなる取り組みが求められると認識しています。市としては、地域住民や事業者との連携を強化し、柔軟な対策を講じる必要があると述べました。
最後に、田中議員は休暇や自由な移動を可能にする買い物の環境整備が、地域の住民にとっての生活の質の向上につながるとまとめました。市は今後も高齢者や買い物弱者への支援策を進め、地域活性化のための取り組みを強化していく意向です。