令和3年9月2日に開催された上越市の定例会では、様々な議題が取り上げられた。議事の中心となったのは、令和2年度の一般会計決算認定に関する議案であり、この中で特にコロナ禍の影響について深刻な議論が行われた。市長の村山秀幸氏は、感染症への対応を進めたことで63万6,000万円の剰余金が生じたと説明し、その内訳として、歳入の増加と歳出の執行残があると明らかにした。議員の高山ゆう子氏からは、コロナ対策の実施における具体的な数字が示されたが、イベントの中止や規模縮小によって、副次的に執行残が生じたことが指摘された。
また、今回の会議においては、上越市の重要な航路である小木直江津航路に関連する佐渡汽船への支援についても議論された。議員たちからは、支援金の必要性や金額が妥当であるのかとの疑問が提起され、具体的な効果について真剣な考察がなされている。特に、コロナ禍での経営状況が依然として厳しく、今後の航路の維持可能性について懸念が示された。これに対し、市長は「航路の維持は必要であり、経営改善に向けた各種の支援が重要である」と強調した。議会内では、佐渡汽船の経営再建に向けた真剣な議論が行われ、その中で市民への説明責任が求められる場面もあった。
さらに、競争が激化する他都市との関係も考慮され、上越市が取るべき行動についても意見が分かれた。上越市の市民のために、また地域の活性化に資するためにも、実効性のある支援策が必要であるという考えが示された。この議を経て、上越市は今後も一層具体的な対策を進め、地域の安心・安全を確保する必要性が確認された。