令和5年第5回上越市議会定例会が、9月21日(木曜日)に開催され、さまざまな議題について議論が行われた。
この定例会では、特に子育て政策の充実と男性の育休制度の利用促進が注目されている。議員の中土井かおる氏は、子育て家庭に対する窓口機能のさらなる充実を提案し、具体的には、ワンストップで支援が受けられる窓口の設置を求めた。これに対して、中川幹太市長は、妊産婦や子育て世帯が抱える不安や悩みに寄り添い、切れ目のない支援を行っていると述べ、引き続き各種相談窓口の周知に力を入れるという方針を示した。
さらに、男性の育休制度の利用促進に関しても議論があった。厚生労働省が示すデータによると、育休取得率は年々向上しているものの、依然として低いことが課題とされている。中土井氏は、男性の育休取得促進は家庭と社会全体にとって重要な施策と指摘し、市長は今後も市役所内での意識改革を進める意向を示した。
障害者の社会参加については、中土井議員が具体的な事例を挙げ、現在の支援策に対する評価と改善点について意見を述べた。市長は、障害者の社会参加を促進するために、地域のニーズに基づいた支援を継続して行うと強調した。
また、都市計画道路の未整備区間に関して、渡邉隆議員が長期未着手道路の見直しを求めた。市長は、地元の合意を重視しつつ、必要性を見極めた上で適宜対応すると答えた。さらに、保倉川放水路整備についても、将来の河川整備の計画変更が議論され、委員会での活発な意見交換が行われていたことを報告した。
最後に、結婚支援に関する施策についても意見が交わされ、特に婚活マッチングシステムへの助成実績が話題となった。市は引き続き、支援方法を検討する意向を示すと共に、新たな施策として結婚を機に転入してきたカップルに特典を提供することを検討していることも伝えられた。市長は、その意義を強く認識しており、積極的に進める意向を表明した。
全体として、この会議は上越市が抱える多様な課題について、市民の意見を尊重しつつ解決策を模索する場となっており、特に子育て、高齢者、障害者政策に対する真剣な取組が印象的であった。