令和3年3月1日、上越市議会は第1回定例会の2日目を開催した。議題には、令和3年度一般会計予算をはじめとした多くの議案が含まれていた。
議案第1号について、村山秀幸市長が農産物の販売促進のための取組について詳しく説明した。コロナ禍で需要が落ち込む農畜産物に対し、新たにインターネット販売の参入促進セミナーを開催し、販路拡大を狙うとしている。インターネットショッピングモールの取り組みは、前年比で出店者数が約2倍、販売額は5倍に達した。
さらに、スマート農業の導入に関して議員から質問が上がった。市長は、スマート農業技術に関する実証事業の成果を強調し、農業者が自ら新しい技術を導入しやすくなることを目指していると述べた。特に、農業機械の効率的な利用ができることが評価される。
次に、地域交流の活性化についても言及された。中山間地域の定住促進には、森林資源の活用や地域産業の振興が重要だと強調した。そのためには、森林の魅力を伝え、地域住民自身による取り組みを後押しするとした。さらに、移動手段が不足する地域に対しては、住民の創意工夫による交通サービスの支援を行うことが急務である。
また、議案第22号では、手話言語を利用したコミュニケーションの推進についても議論が進められた。この取組は地域全体のコミュニケーション能力を向上させ、障害者への理解を深めるものである。
今回の定例会では、具体的な事業とともに、地域の課題解決に向けた多角的な取り組みが示された。特に、コロナ禍における新たな日常を見据える中で、地域の活性化や産業振興、交通手段の確保などが求められる中、今後の施策への期待が寄せられる。