令和2年第5回上越市議会定例会が行われ、議員らがコロナ禍における上越市の雇用状況や教育施策について討議した。
特に注目されたのは、宮﨑朋子議員によるコロナ禍での雇用状況とそれに対する市の取り組みである。宮﨑議員は、上越市の雇用情勢が厳しいことを指摘し、特にパートタイムの有効求人倍率が前年比で大幅に低下している点に懸念を示した。対する村山秀幸市長は、上越管内において雇用促進事業を展開し、UIJターンの推進や若手社員定着支援事業について具体的な施策を紹介した。
また、上越市のキャリア教育にも焦点が当てられ、教育長の早川義裕氏は「子供たちが主体的に職業を選び取る力を育てる教育の重要性」を強調した。実際に上越市は、全市立中学校で行われている職場体験学習を通じて、子供たちの職業観を育むための取り組みを進めている。しかし、コロナ禍での制約により、従来の方法が難しくなっていることから、新しい取り組みが模索されている。
さらに、上越市の観光施策の見直しも議題に上がった。佐渡汽船のあかねに関して、村山市長は航路の存続の重要性を訴えたが、業績不振によるジェットフォイルへの変更については警戒感を募らせている。市内業者からは、「安全で快適な旅を提供するためには航路の見直しが必要だ」とする意見が多く、今後も議論が続く見込みである。
なお、ハスの生育問題については、特に西堀の生育不良が指摘された。市では硫化マグネシウムの散布やザリガニ、イネネクイハムシの捕獲など対策を講じているが、好転が見られない状況である。これらの議論を踏まえ、宮﨑議員は、関係者と協力し、効果的な対策を打つよう提案した。
最後に、アスベスト問題についても言及された。公共施設の解体時におけるアスベストの扱いや、その対策が求められている。市民や職員の健康を守るために、今後のアスベスト管理が重要なテーマとなっている。これらの議論を通じて、今後の上越市の課題解決に向けた取り組みが期待される。