上越市議会の令和3年第4回定例会が開催され、市長の中川幹太氏が所信を表明した。市長は、地域の魅力を全国、さらには全世界に発信する重要性を強調した。特に、観光資源としての上越市の魅力を高めるためには、歴史や文化を基盤にした施策が必要であると述べた。地域の特性を生かした施策として、春日山城の周辺整備や雁木町家の保存が挙げられ、市民の協力とともに新たな観光の柱にしたいとの意向を示した。
さらに、財政健全化に向けた取組について言及し、持続可能な社会に貢献するためにも、地域資源を最大限に活用し、経済の循環を生み出すことが重要であると述べた。特に、新型コロナウイルスの影響が厳しい中、経済支援や雇用確保に向けた取り組みが求められている。
市長は、インバウンド観光にも注力する必要性を強調した。外国人観光客が増えることで、地域経済の活性化に寄与することが期待される。そのためには、観光情報の多言語化や、外国人に優しい温かいおもてなしの精神が重要であるとした。
さらに、健康増進施策の拡充も公約の一部とし、市民皆が幸せに暮らせる環境を整えるとも言及した。高齢者支援や、若い世代の健康促進のための具体策を早急に進めることで、地域全体の健康意識を高める努力が必要であるとの認識を示した。
また、外国人市民へのサポート体制の強化を求める声もあり、市はやさしい日本語を用いたコミュニケーションを推進し、外国人が安心して暮らせる環境を整えていくことが求められている。加えて、災害時の外国人支援を強化し、地域全体で助け合い、共生する社会の実現を目指す方針を示した。
市民との二元代表制の原則を重んじながら、地域全体に目を向けた施策推進を行っていく必要がある。市長は、春日山を始めとする地域資源を生かしつつ、新たな試みを進めていきたいとし、地域の期待に応えていく旨を強調した。