令和3年第2回上越市議会定例会が6月14日に行われ、様々な重要課題が議論された。
特に焦点が当てられたのは、高田地区の雁木の維持についてである。上越市においては、長年にわたり雁木が地域の歴史と文化を代表するものであるが、現在は急速な人口減少や中心市街地の空洞化が進行し、多くの雁木が失われつつある。地元住民からも、雁木を守るための支援が強く求められており、「雁木を失うことは、地域のアイデンティティを失うことだ」との声が聞かれた。このため、市では基本方針に基づき、補助金制度や地域内での協働による雁木の保存活動を推進している。
また、孤立対策においては、特に子供や高齢者を対象とした心のケアが重要であると強調された。昨年、上越市内の相談件数が増加していることから、専門家の参加による支援体制の強化が求められている。具体的には、福祉部門と教育委員会が連携し、必要な支援を行う「ゲートキーパー」の重要性も考慮に入れる必要性があると訴えられた。さらに、子供食堂などの居場所づくりの資金援助や、実態調査に基づく支援の必要性も議論された。
熱中症対策についても、地域住民への注意喚起が強く求められた。特に高齢者の熱中症が目立つ中、彼らへ特化した情報提供の必要性が再認識された。主に、防災行政無線や広報を通じた情報発信が行われているが、消費される飲料水の温度管理や公共施設での冷水機の設置の充実を図るべく、今後も取り組みが推奨された。
この会議では、雁木の保存や子供の居場所づくり、高齢者の熱中症対策など多岐にわたり市民にとって重要な議題が取り上げられ、今後の対策が求められている。目前の課題に対する具体的な行動計画が期待されている。