令和3年2月5日、善通寺市議会は臨時会を開催し、新型コロナウイルスワクチン接種に向けた体制を整備することに重きを置いた議案を審議した。
議題には、令和2年度一般会計補正予算(第11号)が含まれており、その中にはワクチン接種に関する費用が盛り込まれている。平岡政典市長は「補正予算額は、歳入・歳出それぞれ1億4,750万円の追加であり、補正後の総額は199億4,870万円である」と説明。ワクチン接種を円滑に進めるため、必要な体制の整備を進める考えを示した。
また、議員からはワクチン接種に関する複数の質疑が挙げられた。大西智晴議員が「医療従事者等を先行して接種するにあたり、本市職員も対象になるのか」と問うと、保健福祉部長の大川浩司氏は「消防職員40名が対象となる」と答えた。さらに、自衛隊員の接種範囲についても説明があり、接種の調整は県が主体で行うことが明らかになった。
質疑の焦点には、当日キャンセルが発生した場合の余剰ワクチンの扱いがあった。大西議員が、廃棄を避けるための対策を求めると、大川部長は「市と実施医療機関が密に連絡を取り合うことで、余剰ワクチンを適切に次の接種者に配分できるよう努める」と述べた。
加えて、接種現場のトラブルを未然に防ぐため、警察官の配置も提案された。大川部長は「県警へ支援をお願いし、トラブル防止体制を整える進める意向」を示した。
採決の結果、議案第1号(一般会計補正予算)は原案通り可決され、続けて新型コロナワクチンに関する決議と意見書も原案のとおり可決された。これらは今後のワクチン接種体制のさらなる充実に寄与することが期待されている。
臨時会の閉会は午前9時27分であった。