周南市の令和5年第2回市議会定例会が開催され、施政方針や今後の施策について多くの議論が行われた。
特に注目されたのは、藤井律子市長が掲げた「施策の束」という概念だ。この考え方は、地域の特性や実情に即した施策を各部門が連携しながら実施していくことを重視している。藤井市長は、このような取り組みを通じて、高い実効性を目指すと強調した。また、具体的な施策としては、子育て支援の強化が運営方針の中核に据えられており、その一環として、政権全体の人口減少対策に貢献する計画が示された。
また、周南公立大学との連携が強調され、地域の若者を育成し、市内で活躍させるための基盤作りが進められる予定だ。ただし、高齢者支援に関する施策が少ないことに対する懸念も指摘された。市長はこれについて、現在の施策が将来的にはうまく機能すると期待を示したが、今後の施策においては高齢者への配慮が欠かせないとの見解も示した。
さらに、消防機庫の老朽化が問題視され、消防団員のインプットに基づく改修計画が進行中であると報告された。こうした対策が地域安全に寄与することが期待されていることは明らかだ。
また、帯状疱疹ワクチン接種に対する助成制度についても踏み込んだ議論がなされた。現在のところ国の助成制度に依存する形が続いているが、地方独自の助成制度を設ける可能性も模索されているようだ。
それに対し、施政方針では今後も引き続き各種施策のマネジメントと検討を進め、地域住民に豊かさと安全を提供することが目指されている。また、熊毛地域においての施策の具体的施行状況も今後の注視ポイントの一つとなる。
市長は、「周南市の持つポテンシャルを最大限に活用し、企業誘致や産業育成に求められる独自の施策を打ち出していく必要がある」との意気込みを示した。