令和2年6月9日、周南市議会において第5回定例会が開催され、主に感染症対策と地域課題の解決策が議論された。
最初に、議会では新型コロナウイルスの影響を受けた市民と地域の経済回復に向けた取り組みが重要視された。議員からは「新型コロナウイルス感染拡大防止対策について」多くの質問が寄せられ、特に医療従事者への支援強化が求められた。市長の藤井律子氏は、「新型コロナウイルス感染防止のため、医療従事者への支援の一環として、フェースシールドなどの防護具を提供する計画が進行している。」と述べた。
さらに、フレイル予防対策や健康づくり政策に関しても議論が展開された。議員からは「本市のフレイル健診の現状と今後の課題について」質問があった。藤井市長は、「フレイル健診を通じて、高齢者の運動能力や栄養状態を把握する必要性を強調した。」具体的には、地域のサロンで健康促進のための活動を展開する計画が語られた。
「ギガスクール構想について」も重要なテーマとされ、小池一正議員が学校へのICT環境整備の進捗状況を確認した。教育長の中馬好行氏は、タブレット端末の配備が順調に進んでいることを報告し、家庭でのWi-Fi環境の実態調査を行ったと説明した。
次に、日常生活に欠かせない交通手段についても話題となった。「生活交通について」に関する質問では、周南市内の生活交通の充実が要望された。市直轄の交通機関が不採算の理由で廃止される中でも、市がコミュニティ交通の導入を検討していることが話された。藤井市長は、「市民に対しての交通手段の確保の重要性を認識しており、運転免許を持たない高齢者のためのバス路線維持にも取り組む。」と述べた。
環境問題の角度からは、「ごみの軒先収集について」議論があり、特に高齢者や障害者への支援が必要との意見があった。市は既に地域支え合い訪問介護運営補助金を設け、地域で助け合う体制づくりをすすめていく方針を表明した。
最後には、敬老の日の行事や、徳山大学公立化の検討課題も取り上げられた。市は「高齢者支援は地域の重要なテーマであり、徳山大学の公立化については透明性を持って取り組む」との姿勢を示した。