令和3年8月18日、周南市議会は臨時会を開催し、重要議案についての審議が行われた。
本会議では特に、周南大学の公立化に関する議案が中心議題となり、賛否が分かれる中で進められた。市長の藤井律子氏は、公立化の経済的意義を強調し、教育機会の拡大を目的に今後の運営計画について説明した。
議案第74号では、徳山大学を公立大学法人周南公立大学として設立することで、質の高い教育を地域に提供する道筋を示した。企画総務委員長の井本義朗議員は、議案の審査経過を報告し、理念の重要性を訴えると共に、応募者数増加や地域貢献に向けたプランに期待を寄せた。
多くの賛成意見が上がる中、「公立化はゴールではなく新たなスタート」とし、今後大学経営の健全化に向けた取組が求められなければならないとの指摘があった。反対する意見も根強く、市民の意見や不安を反映させるべきだという声が上がった。
特に看護学科の設置について、市内の医療関係者からも期待が寄せられている一方で、他施設との競合問題が懸念される。市の藤井市長は、高校生の進学先選びと地域発展への寄与として、看護学科の設置が重要であると述べた。
また、各議員による討論の中で、反対意見が少なからず存在したことが指摘され、地域貢献の重要性が再度確認された。「今の世代だけでなく、未来のための取り組みを」との声が議場に響き、本市の教育を支える大学としての期待が高まった。
最後に、全議案が可決され、周南市が新たな公立大学法人の設立に向けて第一歩を踏み出す結果となった。市長は、地域活性化に向けた意志を再確認し、市民と共に未来を切り開きたいとの考えを示した。これにより、周南市は次世代を見据えた施策を進める意向を示した。