令和4年9月16日に開催された小矢部市議会定例会では、様々な市政に関する質疑が行われた。この中で、農業振興が一つの焦点となった。特に、米や飼料の価格高騰が農家に与える影響が注目され、山田吉晴議員は現在の厳しい経済状況を訴え、対応を求めた。彼は「最近の物価上昇は、農業経営に深刻な影響を及ぼしている」と述べ、政府や県の支援についても言及した。
続いて、産業建設部長の笹本克也氏は、農業経営の安定化と6次産業化推進の必要性を強調した。彼は「肥料や飼料の価格が上昇する中で、多くの農業者が苦しんでおり、早急な対策が求められています」と発言。これに対し、山田議員は6次産業化における具体的な支援状況について質問し、その重要性を再確認した。
また、地域特産品の促進も議論され、笹本氏は多様な特産品に対する開発が進んでいると述べた。「ハトムギの加工品や小矢部米の販路拡大に向けて、各種支援体制を整えています」と報告。議員からはさらなる支援強化を求める声も上がった。
議会の焦点の一つは、スマート農業の導入についてもあった。笹本氏は「自動操舵の田植機やドローンの活用による効率化が進んでいます」と強調し、市が進めているデジタル化への取組みをアピールした。ただし、導入コストの高さや、技術習得のかかる点が課題として挙げられた。
他にも、市政に対する一般質問では、観光振興や地域の魅力アップについても多くの意見が交わされた。特に、近年観光客の減少が影響を及ぼしている中で、地元特産品や観光地の魅力をもっと強調し、魅力的な施策を打ち出す必要があると多くの議員が共通の認識を示した。
議会終了後、参加者からは「地域が一丸となり、観光振興や農業支援に取り組むことが重要」との声が上がった。今後、地元経済の活性化に向けた具体的なプランが求められる。