令和3年9月9日、小矢部市議会定例会が開かれ、議案や市政に関する重要な討議が行われた。特に注目を集めたのは、令和3年度小矢部市一般会計補正予算(第5号)であり、歳入歳出ともに2,200万円の追加が提案された。
この補正予算は、新型コロナウイルスの影響により、富山県の警戒レベルが引き上げられたことによるもので、飲食店への協力金支給が含まれている。市長の桜井森夫氏は、「事業者支援として講じる緊急対策であります。」と強調した。
また、決算特別委員会の設置についても議論され、11名の委員による委員会の構成が承認された。この委員会は、年度終了後の決算審査を行うためのものであり、各議案に対する質疑が続いている。特に、地元の自然災害への対応策が数回にわたって取り上げられ、市内の防災体制が重要視されていると挙げられた。
最近の豪雨による地滑りや土砂災害の被害についても発言があり、議員たちは復旧状況や今後の対策についての説明を求めた。市民の安全を保障するためのハード面、ソフト面両方での対策が緊急であると解説される中、谷口巧議員は市内の災害への準備状況について質疑を展開し、「災害には、迅速に対応できる準備が必要である」と訴えた。
その中で市長は、地滑り対策に関する具体的な計画や資金の確保について、「令和3年度中に工事着手を目指す」との意向を表明した。また、近年、環境問題への取り組みとして、脱炭素社会に向けた施策や市内の自然エネルギーの活用についても言及され、各議員からはさらなる具体策が求められた。
また、小矢部市の観光振興策の一環として、用意された返礼品の多様化や、ふるさと納税による地域資源のアピール方法が提案され、数名の議員が「返礼品の工夫が寄附者の心をつかむ」と意見を述べた。特に、三大祭りにちなむアイデアに共感が広がり、地域資源を生かした取り組みの重要性が確認された。
会議での意見交換を通じて、市役所としても、市民に寄り添った対応や透明性のある情報発信が必要であると再認識される中、小矢部市は、これまで以上に市民生活を支える公共サービスの充実を目指す方針である。