令和3年9月10日に行われた小矢部市議会定例会では、重要な議題が取り上げられた。
本会議では、主に令和3年度小矢部市一般会計補正予算関連の質疑が行われた。議案第34号から第39号に至るまで、補正予算に対する質問が続いた。
特に目を引いたのは、コロナ禍による農業への影響である。嶋田幸恵市議は、小矢部市の農業への影響を取り上げ、「補正予算に対する支援が求められる」と強調した。市内の農家においては、過去2番目に安い米価に加え、燃料費の高騰や肥料価格の上昇によって、厳しい経営状況にあることが明らかになった。
市の担当部長は「今年度の主食用米では約3億7,000万円、加工用米で620万円の損失を見込んでいる」と述べ、ナラシ対策の必要性を訴えた。国の経営所得安定対策が効果を果たすことが期待されているが、市として独自の経済支援策を講じることも必要とされている。
さらに、議論の中で「ヤングケアラー」の実態についても触れられた。家庭内で重い負担を抱える子どもたちへの支援の必要性が、市議会内で広く共有されている。民生部長は、教育、福祉部門との連携の重要性を述べ、「地域向けの相談体制を整え、必要な支援を進める」との姿勢を示した。
また、交通安全に関する問題も議題に上がった。特に、能越道の側道と農道との見通しの悪い交差点について、住民からの要望があった。市では、警察へ要望をし、必要な交通安全策を講じる意向を示した。
さらに、突発的な交通事故を未然に防ぐため、地域での協力体制を強化し、地域づくりに取り組む姿勢が求められている。その一環として、街灯の設置や防犯に関する意識の向上も不可欠である。
今回の議会は、特に高齢者や子どもたちの安全対策に関する重要性が強調された。また、都市化が進む中での人々の絆を深めることが、この問題解決には不可欠である。市全体として、協働による地域づくりが進むことが期待される。改めて、市民の安全保障につながる施策の実現を図る必要がある。