令和5年3月9日、小矢部市議会定例会が開催された。主要議題には、令和5年度小矢部市一般会計予算や新型コロナウイルス対策、少子化対策、訪問看護体制の強化が含まれた。
市の予算案は、一般会計134億3千万円、前年対比1.2%増とし、健全な財政運営を目指す。竹松豊一議員は市長に、新型コロナウイルス対策の方針を問うた。市長は、卒業式でのマスク着用について見直した結果、着用を原則不要とする方針を強調した。
また、少子化対策については、政策の柱に「産み育てやすいまち」を掲げ、その具体策を投げかけた。少子化対策として、地域での子育て支援の重要性を指摘し、奈義町の成功事例を引き合いに出した。
一方で訪問看護体制に関しては、現状の利用者数の少なさが課題とされ、民間企業や医療機関との協力強化を図る方針が示された。、訪問看護ステーションの設置が増えているが、常勤職員不足が深刻であるため、今後の対策が求められている。
地域防災力について、消防団員の減少が挙げられた。市では、消防団員の確保策や防災訓練の充実を図り、地域の危機管理能力を向上させる努力を続けるとした。これについて、さらなるボランティアの参加を促すための施策が必要だとの意見もあった。
また、観光振興に向けて、北陸新幹線敦賀延伸や地域資源を生かした観光ルートの構築を進めていく意向が示された。市内観光名所の一体化による相乗効果を生むため、観光地同士の連携が推進される必要があるとされた。
子育て支援策として、今後策定されるこども計画に基づき、より多様な施策が検討されることとなる。特に、子どもたちの意見を重視し、参加を促す施策が計画されている。
予算案や各種施策への質疑が行われ、今後の市政運営に向けた具体的な提案が出される中で、議員からは現状を反映した具体的支援策の策定が要望された。市は、総合的な観点での課題解決に取り組む姿勢を示した。