射水市議会は、令和4年3月定例会の4日目を迎え、重要な議題が多く提起された。特に、市民の生活に直結する自殺対策や福祉関連政策について活発なやり取りが行われた。
一般質問では、公明党の不後昇氏がクローズアップした自殺対策について、昨今の自殺者数の増加を強く訴えた。彼はコロナ禍が影響し、特に女性や子供に深刻な影響が出ていると指摘した。特にヤングケアラーと呼ばれる、自身が親や家族の世話を担う子供たちの現状についても言及し、「孤立や孤独の問題をどうにか解消する必要がある」と訴えた。
自殺対策においては、射水市がSNSを活用した自殺相談体制を拡充する取り組みが求められており、長野県での成功事例を挙げてその実現性を説明。福祉保健部長の小見光子氏も、地域との連携強化や見守り体制の充実を約束した。
次に、不妊治療の保険適用についても注目が集まった。不妊治療が新年度から保険適用となることで、多くの夫婦に経済的負担の軽減が望まれる。この背景には、保険適用を求める取り組みが長年続けられてきたことがある。不後氏は、「これまで国会でも強く主張し続けてきた。この成果を多くの方に実感していただきたい」と強調した。
また、介護保険制度の見直しについても質疑が行われ、負担限度の変更が未成年者にどのように影響するのかが議論された。ここでも、制度の公平性が強調され、特に低所得家庭への配慮が必要とされた。
さらに、射水市におけるシビックプライドの取り組みも話題に上がった。市民が自らの地域に愛着を持ち、共に地域づくりに参画することが重要であるとし、市の推進方針が確認された。市民生活部長の桜川正俊氏は、「どのように市民が関わるかがカギで、地域の活性化につながる」と語った。
最後に、水道料金の値下げについて、根木武良氏からの質問があった。水道料金の単価見直しに伴う影響と、自己水源の活用の可能性について訊ね、上下水道部の橋本稔氏は、「需給バランスを保ちながら慎重に取り組む」と回答した。こうした多様な議題に対する議員たちの意見が交わされ、会議は閉会を迎えた。