令和3年9月に開催された射水市議会定例会では、さまざまなテーマについての質疑や提案が行われた。
特に注目されたのは、市総合戦略に基づく「マイカーのいらない移動手段の確立」についての提案である。自民党新政会の山崎晋次議員が、自動運転による交通手段やカーシェアリングの導入を提案し、これにより県内で「住んでみたい、住み続けたい」と感じられる自治体を目指すと訴えた。市長の夏野元志氏も、この提案を受けて、地域交通の利便性向上が若者や高齢者にとって重要であると強調した。
また、公民連携によるまちづくりの重要性にも言及があった。山崎議員は、民間事業者の資金やノウハウを活用した公共施設の多機能化を提案し、先行事例に学ぶことの必要性を示した。これに対する市長の答弁では、民間との連携を強化し、都市や地域の具体的な課題を共有し解決していく重要性を再確認した。
教育分野においても、10歳未満・10歳代のコロナ感染症拡大に伴う小・中学校の在り方が議論された。教育長の金谷真氏は、感染症対策を講じながら教育活動の継続に努めていることを説明し、教育現場での感染拡大防止策を強調した。
さらに、近年の豪雨などの自然災害に対する対策も重要なテーマとなった。市民の安全・安心を確保するため、行政が進める防災計画や市民の防災意識の向上についても話し合われ、豪雨対策の具体策を検討する必要性が再確認された。市の上下水道部長、橋本稔氏は、今年度中に大雨対策の充実を図り、安全な地域づくりに取り組む姿勢を示した。
最後に、農業や観光振興についての質問もあり、特に富山米の価格低下が本市農業に与える影響や観光資源のマーケティング強化が論じられた。地元の特産品を生かした経済の活性化のための取り組みが期待されている。