令和元年９月、射水市議会の定例会が開かれ、主に令和２年度の一般会計予算に関する議論が展開された。市長の夏野元志氏は、予算規模の見通しや財政運営について説明し、特に合併特例事業債の発行限度額に達する見込みであることを示した。また、普通交付税の合併算定替えの最終年度であることから、厳しい財政状況が想定されると指摘した。
高橋久和議員は、財政状況の実態を踏まえ、将来負担の考慮を求める質疑を行い、合併特例事業債の活用が今後の財政運営に与える影響について懸念を表明した。市長は、引き続き公債費負担の軽減や基金への積み立てを行い、持続可能な財政運営に努める考えを示した。
また、災害時の備えとして、防災行政無線や携帯型無線機の活用を強化する方針が説明された。特に、災害訓練を通じて地域住民との連携を深め、より効果的な情報伝達体制を築く必要があるとの認識が示された。
雨水対策においては、今年の降雨による浸水被害を教訓とし、大門大島雨水幹線の運用状況を検討することが確認され、今後の改善策を講じる必要性が強調された。
高齢者対策としては、運転免許自主返納支援の更なる拡充が進められ、高齢者の交通安全を図る施策として、公共交通の利用環境を整備する方針が明らかにされた。
さらに、射水市地域公共交通網形成計画について、公共交通と健康・福祉の連携強化を推進し、高齢者の外出機会を増やす取り組みが示された。
議会では、フットボールセンター整備事業が進行中であり、富山新港で発見されたアカカミアリに対する適切な対策についても議論された。また、イノシシによる被害対策が進められる中、豚コレラ対策の必要性も指摘された。
最後に、庁舎の免震用オイルダンパー交換について、品質保証の確保に向けた検査体制の重要性が確認され、議会としても今後の監視体制を強化することが求められた。