令和3年9月の射水市議会定例会では、議員による一般質問が行われ、さまざまなアジェンダが取り上げられた。
特に注目されたのは、新型コロナウイルスワクチン接種の状況についての議論である。射水市では、既に12歳以上の全ての対象者に接種券の発送が完了しており、接種率は順調に推移しているとの報告があった。
加治宏規氏(自民議員会)は、このワクチン接種の実施状況に関し、「射水市は他市町村と比較しても進んでいる」と評価しつつ、若い世代へのその普及に向けた施策の強化を求めた。市民病院を含めた接種体制の充実が図られており、今後の接種活動にも期待が寄せられている。
また、軽症者へのオンライン診療提供についても言及された。市内では現在、3医療機関がオンライン診療に対応しており、特に感染リスクのある環境での診療で、患者への安心感を提供しているとのことだ。国の指導に基づき、電話や情報通信機器を用いた診療状況も進化している。具体的な事例として、東京都品川区の「品川モデル」が紹介され、効率性と安心感の両方を兼ね備えた新しい医療体制の構築が進められている。
次に、議員は水田農業の現状とその課題についても触れた。全国的に米の価格が下がる中、射水市でも影響が出ているとのことだ。特に、コロナ禍による需要減少が懸念される。地方農業が直面する課題の一つには、国の補助金や農業支援策を通じた経済的安定化が求められている。市としては今後も農業振興策の強化や支援の拡充が必要とされている。
さらに、内川の安全対策に関する提案もあり、観光客の安全を確保するための具体的な対策の検討が必要だとの意見が述べられた。特に、川に落ちた場合の救助体制や転落防止の設備の必要性が強調され、安全確保が満たされない場合は観光誘客の反発を呼び起こさないかと懸念が示された。
本議会では、これらの事柄を巡り議論が交わされ、今後の施策や取組みの推進にむけた強い意欲が示された。市民や事業者と連携しつつ、より具体的な実行策を展開していくことが求められている。特に、環境問題や観光案内といった社会情勢の変化に応じた柔軟な発想が必要であり、これからの射水市に期待が集まるところである。