令和4年6月16日に開催された那賀町議会定例会議では、様々な議案が審議された。特に重要な議案第44号では、那賀町木育拠点施設「那賀町山のおもちゃ美術館」の設置及び管理に関する条例が提案され、地域住民との木の良さを学ぶ活動を推進することが強調された。
町長の坂口博文氏は、「コロナウイルス感染者数が急増している中、町民にはワクチン接種を積極的に推進している」と述べ、さらにウッドショックによる国産材の不足という現状に触れ、早期のチップ工場稼働に向けた取り組みについても言及した。
議案第45号では、那賀町相生森林美術館及び相生ふるさと交流館条例の一部改正について議論され、相生ふるさと交流館を改修し、木育拠点施設として利用する方向性が示された。高岡勇人教育次長は、「交流館の機能を維持しつつ、新たな木育施設への転換を目指している」と説明した。
次に、議案第46号に関して、那賀町学校給食センター及び共同調理場の設置条例の改正が検討され、従来のセンターが解体され、新たに給食センターが設置されることが報告された。これにより、町内の給食サービスが一層充実すると期待される。
議案第48号では、コロナの影響で介護保険料の減免を延長する措置が議論され、池田繁人保健医療福祉課長が「新型コロナウイルスの影響で厳しい状況にある世帯への支援を継続する」と発表した。議案第50号では消防団員の定員を600人に減少し、処遇改善が図られることが説明された。
さらに、令和4年度一般会計補正予算が提案され、坂口町長が歳出の内容を詳細に報告し、特に消防団員の報酬に1,074万8900円を追加する計画について説明した。
議事の進行においては、陳情や請願についても審議され、地域の課題に対する意見書提出の必要性が示された。特に、沖縄の安全保障政策改正や消費税の導入中止を求める意見書が議題に上り、住民からの関心が集まった。
最後に、議会改革特別委員会の中間報告が行われ、那賀町議会の議会改革度ランキングが発表された。全国で約1,788議会中98位、町村議会では17位という評価が示され、今後のさらなる改革への意欲が伺えた。