令和6年第2回美波町議会定例会が6月4日に開催され、議題に上がったのは合計28件の議案である。
影治信良町長は提出された議案の概要を説明し、特に注目すべきは「美波町立小規模保育園条例の制定」である。この条例は、子ども・子育て支援法に基づく小規模保育事業を行うためのものであり、伊座利地区に新たに設置される。
福祉課長の浜大吾郎氏は、伊座利地区での小規模保育園設置の意義について、「地域の保護者の負担軽減と、保育サービスの充実を図るため、地域の実情を踏まえて設計されたもの」と説明した。この小規模保育園は一般的な幼稚園ではカバーしきれない小さな子どもへの支援を目指する。
続いて行われた議案第49号では、「令和6年度美波町行政情報系システム用パーソナルコンピュータ更改契約の締結」が提案された。岸本博志総務課長は、今回の契約について「300台のノートパソコンを新たに購入し、その契約金は約2898万円である」と説明した。これにより、行政情報系システムの整備が更に進展する見込みだ。
また、令和6年度一般会計補正予算や国民健康保険事業特別会計補正予算など、4つの補正予算案も一緒に審議され、町の財政状態の確認と見直しが行われた。特に、住民の生活に直接影響を及ぼす医療や福祉に関する提案については審議が丁寧に行われた。
影治町長は、地域支援の重要性を強調し、「特に低所得者家庭への支援や、医療に関する施策を強化していくことが必要だ」と意欲を示した。議会では、その実現に向けた具体的な手立てが議論され、議題は原案通り可決された。
このように、町政においては地域福祉の充実策や、行政基盤の整備が積極的に進められている。定例会は会期を経て、次回の議会運営に向けた重要な施策を決定する場所となることが期待されている。