令和6年6月11日、阿南市議会の6月定例会が開かれ、市政をめぐる重要な一般質問が行われた。議員たちが市長に対し、様々な課題について質問し、活発な議論が繰り広げられた。特に注目されたのは、岩佐市長が実施した物価高騰対策支援給付金事業に関連する告発問題である。
福谷美樹夫議員は、岩佐市長の公約が障害者への選挙違反に基づく告発が行われたことについて質問した。市長は、告発は不受理とされたものの、誹謗中傷に対して名誉回復を図る必要があると理解を示し、市民との信頼関係を重視する姿勢を強調した。市長自身は、給付金事業に対する評価を市民の反応から見込んでおり、98％以上の給付率を誇るこの施策は市民に歓迎されていると答えた。
また、徳島県市長会への要望事項に関する議論も盛り上がった。福谷議員は、過去3年間の要望内容について市長に質問し、具体的な政策の進捗状況を確認した。特に、学校給食の無償化と空き家再生に向けた施策が議論の対象となった。
福谷議員はさらに、アルコール健康障害対策の重要性を訴え、教育機関における啓発活動の強化を求めた。市長は、国や県と連携しながら、地域の健康問題に真摯に取り組む意向を示した。
さらに、共同親権の導入に関する法律改正についても言及され、子供の権利をどう守るかが焦点となった。市長は、法律改正に対し地域社会の動向を注視し、DV被害者への支援を重視する姿勢を見せた。
また、マイナンバーカードと健康保険証の一体化については、市民の混乱を避けるためにより明確な情報提供が必要であるとされ、各課での専門的な支援が求められた。
阿南中央図書館（仮称）の整備に関しても、関係者の期待が寄せられ、多様な機能を持つ図書館の設計が進められる見通しであると答弁があった。この新図書館が地域の文化面でのハブとなることが期待されている。各議員の意見交換を通じ、市政の透明性と市民の生活改善に向けた具体策が問われていることがわかる。
この日の議会では、阿南市の様々な課題について市民と一体となって取り組む姿勢が強調され、今後のさらなる議論と施策の展開が期待されている。