令和元年9月の那賀町議会定例会議の主要な議題は、条例の一部改正に関するものである。町長の坂口博文氏は、簡易水道条例や医師住宅設置条例の改正を提案し、その必要性を強調した。
簡易水道条例の改正については、桜谷簡易水道の給水区域の拡張が扱われた。環境課の北谷禎文環境課長は、「この条例改正は、上那賀地区の水道事業拡張に伴い必要である」と述べた。具体的には、給水区域の人口を190人から120人、最大給水量を72立米から53立米に変更する内容である。この改正により、より適切な供給が可能になるとのことである。議会においては質疑がなく、原案通り可決された。
次に医師住宅設置条例の改正について、坂口町長は、「研修期間中の医師及び医療従事者が入居できる施設を拡充する」と説明した。保健医療福祉課の池田繁人課長は、看護師の受け入れについても言及し、「那賀町として医療人材の確保を進めたい」と語った。これに対しても質疑はなく、可決された。
教職員住宅設置条例については、住所地番の誤りが訂正されることに伴う改正が行われた。教育次長の福多士郎氏が内容を説明し、賛同を得た。
また、災害弔慰金条例の改正では、法律改正に合わせた手当の支給審査委員会の設置が決定した。これにより、町としての災害対応能力を高めることを目的としている。
その他にも、消防手数料条例の改正や残土処理場条例の改正が行われ、地域の安全管理への取り組みが明確にされる姿勢が示された。
新設された条例については、地方公務員法の改正に伴い、臨時職員制度の見直しが行われ、会計年度任用職員の給与についての規定も整備される。また、庁舎や地域での医療・福祉サービスの拡充が強調され、町民の生活向上に寄与することが述べられた。
令和元年度の一般会計補正予算も提出され、特に防災対策や医療機関の補助が盛り込まれることとなり、地域社会の安定と持続可能な発展を目指す町の取り組みが伺えた。