令和3年10月12日、那賀町議会の定例会が開かれた。議案では予算案や補助金に関する重要な議題が討議された。
最初に、議案第80号が提案された。補正予算により、歳入歳出それぞれに3247万8000円を追加。歳出の主な内容には総務費の財産管理費として木頭地区用地購入費1187万2000円が含まれ、商工費の観光施設費ではもみじ川温泉業務用スチームオーブン購入費160万円も計上された。整体的に予算案は108億1420万7000円に達することとなった。
坂口博文町長は、「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を1億1213万3000円、基金繰入金1億337万2000円を財源に充当します」と例述し、町の財政支援策について強調した。特に、事業者支援分のPCR検査補助金300万円も含まれ、経済回復に向けた施策として注目される。
続いて、工事請負契約についての議案も提案された。議案第81号では令和3年度防災・安全社会資本整備交付金事業の町道蔭谷線改良工事において、5780万円で有限会社橋本土建と契約を締結することが決定された。工事が実施される場所は、山側の擁壁工事や吹付法枠工によって安全性を確保する予定だ。
同様に、議案第82号では令和3年度地方創生道整備推進交付金事業に関連する町道出羽線改良工事を対象とし、9570万円で木沢建設株式会社と契約を締結することも可決された。これにより、2つの工事が承認され、地域の交通インフラが改善される見込みである。
この定例会議では損害賠償に関する専決処分の報告も行われ、町道で発生した落石事故による損害賠償額が31万9000円に上ることが報告された。翌報告では草刈り作業中の事故による損害賠償として2万2000円も確認された。
最後に、坂口町長は「果たして皆様に真摯に取り組んできたか。最後まで無事に議長の職務を果たせたことに感謝します」と述べ、この議会に対する感謝の意を表した。議会は順調に運営され、次回は選挙後の開催予定となる。